週刊 福祉新聞(8月6日発行より転載)

週刊 福祉新聞(8月6日発行より転載)

第1回「あん摩マッサージ指圧コンテスト」

障害の有無を越え“施術の技”競う

第1回「あん摩マッサージ指圧コンテスト」(一枝のゆめ財団主催)が7月28日、都内で開催された。あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ32人のプロが参加。日ごろ磨いた技術と施術に関するホスピタリティを競った。

競技は、日本あん摩マッサージ指圧師会などから派遣されたプロに対して施術をするプロ審査と、一般の応募者に対して施術をする一般審査の2種目の総合評価で優勝者を決める。競技者の半分以上を視覚障害者が占めており、障害の有無に関係なく挑戦できるのがコンテストの特徴だ。

プロ審査の部では、プロがプロを審査するということもあり、会場は緊張感に包まれた。各選手とも普段通りの実力を出そうと必死になる中で「痛いところがあったら言ってください」「(背中を押す)強さはちょうどいいですか」など、患者役の審査員にしきりに話しかけていた。

熱戦の結果、静岡県の太田一郎さん(晴眼者)が初代王者に輝いた。合計3時間半にも及ぶ熱戦を制した太田さんは「経験豊富な選手が多く参加している中で、最優秀賞をいただけたことに感激している。これからも技術を磨き続けて、精いっぱい臨床に励みたい」と喜びを表現した。太田さんは、各種技術や接遇の審査項目、総合的な満足度のすべてで高評価を獲得したという。(濱本高佑)

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