鍼灸柔整新聞(2018年8月25日発行より転載)

鍼灸柔整新聞(2018年8月25日発行より転載)

一枝のゆめ財団主催 第1回あん摩マッサージ指圧コンテスト

「最高の技の証明」競う

『第1回あん摩マッサージ指圧コンテスト』が7月28日、東京都千代田区の株式会社マイナビ本社で開催された。主催は一般財団法人一枝のゆめ財団(矢野忠理事長)。矢野氏はあいさつで、「施術者が互いに切磋琢磨して厳しい研鑽を積み重ね、国民の健康に寄与することを通して、有資格者の存在価値、伝統医療の素晴らしさ・有効性を広く国民に伝えたい」と開催の意義を説明した。

コンテストに挑んだのは全国のあん摩マッサージ指圧師28人。審査はプロ審査と一般審査に分かれ、参加者は指示された順番で審査員を患者に見立てて応対、一定時間以内で施術を行う形式。プロ審査は背腰部への施術を15分。腹臥位または側臥位で行い、一般審査は肩背部に対する施術を課題とした。プロ審査の審査項目は、「力の強さは適切か」「立ち位置、患者との距離感は適切だったか」など10項目(下記)。一般審査員は全体としての満足度を評価し、これら二つの審査の合計点を競った。

最優秀賞に選ばれたのは東海医療学園専門学校付属総合臨床センター長の太田一郎氏。太田氏は「先輩の先生も大勢いる中で、驚いています。手技は好きで、すごく練習してきたと自負しているので、とてもありがたいです」とコメント。今後も大会が続き、多くの施術者が参加していくことに期待を寄せた。また、太田氏は、日本盲人会連合会長賞にも選ばれた。

会場内では、ワンコインマッサージや健康相談会といった催しのほかに、無免許あん摩・整体・カイロ問題やあはき師の法的位置づけに関する資料の配布、業界実態やマッサージの作用機序を啓蒙するポスター展示なども行われた。

 

【プロ審査の審査項目】

  1. 力の強さは適切か
  2. 力のかけ方は適切か
  3. 施術対象となる組織のとらえ方は適切か
  4. 各手技のリズムは適切か
  5. 術式の組み立て、部位に応じた時間配分は適切か
  6. 施術を受ける姿勢の指示やベッド上での配慮は十分か
  7. 挨拶・話し方・声のトーン及び施術中の会話は適切であったか
  8. 立ち位置、患者との距離感は適切だったか
  9. 15分の施術は全体としてスムーズであったか
  10. 全体を通しての満足度

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